宝石との出会いは、一期一会。
天然石において、同じ石はこの世に存在しません。
それは人と人の出会いと同じかもしれません。
現地のジュエラー、そして宝石、ともに、
その出会いに誇りを持ち続けられるよう
ひとつひとつ真摯に向き合います。
タイはもともとルビーやサファイヤの産出国でした。
そのタイの首都バンコクは、現在、世界中の宝石の原石が集まってくるトレーディングカントリーとして大きく成長しています。
タイは、かつてから宝石の原産国であり、熱処理、研磨技術が高いこと、周辺諸国に比べ政情が安定していることから、ミャンマー、カンボジア、スリランカなどの宝石原産国から原石が持ち込まれるようになりました。
特に、ミャンマーのルビーは、「ピジョンブラッド」と呼ばれる、赤の色彩が豊かで輝りが美しい世界最高品質のものが産出される鉱山があます。しかし、ミャンマーは軍事政権などの影響で情勢な不安定なため、高い研磨技術や開かれたマーケットをもとめて、隣国タイへ持ち込まれるのです。
1980年代ごろからは、国の政策により、宝石産業を支援し、関税の優遇、国立大学での宝石学部の創設などで、ますますトレーディングセンターとしての機能が充実し、周辺諸国だけでなく、世界中の宝石がタイに集まるようになっていきました。それにともない、カッティングや加工技術も向上し、カッティングセンターとしても世界的な規模に成長しています。今では、南米や、ケニア、マダガスカル、タンザニアなど、アフリカで算出されたもののバンコクに集まります。
現在のバンコクは、世界中の鉱山から原石を持ってくる宝石商と、それを求めるバイヤーが世界中から集まる、国際色豊かな都市となっています。
当店は、直接店主がタイ・バンコクへ宝石を買い付けに行くことで、当店の基準クオリティに満たす宝石の買い付けを可能にしています。 中間業者を介することがないので、マージンが上乗せされず、より良いものをより安価にお客様に提供できます。
ルビー: ミャンマー(モゴック、モンシュー)、スリランカ、ベトナム、カンボジア、ケニア、マダガスカル、タイ、など
サファイヤ: ミャンマー、スリランカ、カシミ
グリーンガーネット: タンザニア、ケニア、など
パライバトルマリン: ブラジル
エメラルド: コロンビア、ザンビア
アクアマリン: ブラジル
など
参考:GIA
宝石バイヤーの1日は、早朝から始まります。
バイヤーは、目的のジュエラーに近いホテルを取り、バンコクの渋滞をさけるため、歩いて商談先へ向かいます。
宝石の商談は基本的に午前中が勝負です。
太陽の光線により、色味が変わってしまうため、光線が安定した午前中の北側からの光を好みます。蛍光灯はつけません。なるべく同じ部屋で同じ自然光条件下で選定します。午前中の短時間で膨大な石を選定し、瞬時に判断していきます。時には、1時間で1000個近くを選別することも。
光線の違いは、国を超えても影響します。
タイと日本の太陽の色味や強さが違うので、バイヤーは日本に持って行った時の色味を想定して購入を決定します。
午後は、情報収集や新しいコネクションの開拓に専念します。
新しい商品開発のための貴石や半貴石など、条件にあったジュエラーを紹介してもらったり、旧友から宝石業界の現状を聞いたりと、限られた出張日数のなかで最大限の情報収集に努めます。